医学生の方や医療従事者の方達の学習や発表の場にDebRA Japanの一員として、患者会展示ブースに初めて参加してきました。

患者の実態をお話しさせていただくことができた他、医療機器を開発・支援している会社の方達との交流や、

遺伝学の医療者との面識も持つことが出来ました。

『未来の医学会を担う方達の集会』

参加してきたこの集会は、医学生の方や医療従事者の方達の【遺伝に関する学習や発表の場】です。
全国各地から遺伝の勉強に励んでいるたくさんの医学生の方が訪れていました。
日本遺伝カウンセリング学会が主催となり、現代の医療を発展させるために勉強会を開いているとのことです。
学術性や専門性を高めるために毎年テーマを決めているそうです。

そんな熱心な勉強の場の中で、表皮水疱症を初めて知って関心を寄せてくれた方々と多く出会うことが出来ました。

(勇気が出る場でした!)

第46回日本遺伝カウンセリング学会芸術集会
会場前で撮影した写真(左:柿田、右:宮本、どちらも表皮水疱症患者)

『患者会展示ブース(表皮水疱症臨床リポート)』

表皮水疱症(EB)も遺伝性のため、患者会の展示ブースに参加をさせていただきました。
全国でどれくらい患者がいるのか?症状や治療の現状等の説明をしながら、
EB治療のパンフレットをお渡ししました。

希少疾患ですから医学生の方も先生もEBを知らないことはほとんどです。
1人でも多くの人に表皮水疱症の存在を知ってもらうことで、
適切な治療が受けられ、助かる患者が増えるかもしれません。

(EBの患者さんが居たということで立ち寄って下さった函館の先生、
興味を持って話を聞きにきてくれた大阪大学、岩手医科大学、聖マリアンナ医科大学の方々、
他にも沢山の訪れて下さった皆さまありがとうございます)

DebRA Japan展示ブース

『「子どもを産んでいいのか・・・」結婚と難病』

他には、各医療機関で水疱症で困っている患者さんがいないか伺い、患者会に繋げていただくのも重要な目的でした。
患者数が少ないが故に、孤独に闘っているEB患者さんが多いのも現状です。

「必要としたときに患者会と繋がれて、様々な相談が出来るようにしたい」

最近は、結婚の時に表皮水疱症のことを相手家族に告げるか、子供に遺伝するかもしれないリスクを抱えて出産をするか、
遺伝に関しての悩みが患者会の中で多く聞かれます。
自分がEBであったことで辛かったことや、苦しかったことがあるのに子どもにも同じ経験をさせるかもしれないことや、
パートナーに迷惑をかけるのがわかっているのに結婚をしてもいいのか、悩みは多くあります。
遺伝の病気の伝え方や、出生前診断など、遺伝性の病気と出産は切り離せません。

こういった複雑な問題を抱える中、私たちが築くネットワークはより充実したものであるべきです。
遺伝のことについて相談できる医療者の方がいるのは患者としてとてもありがたいです。

『日本人全員に関わる今後の課題』

集会の他に、医療機器を開発・支援している会社の方とお話しをする場を設けることができました。
コロナで一時止まってしまっていたプロジェクトですが、この度再始動できることになりました。
もっと具体的な形になりましたら正式に発表しますね。
「世界で一番繊細な皮膚をもつ」私たちEB患者にとって優しいものは、他のどんな方にとっても優しいものになります。

今回もそんなものを作れるように企画進行中です。

編集後記

参加した日の東京は特に暑い日で、病状が気温に左右される単純型患者の私は現地に行くだけで両足裏に10個以上の水ぶくれができてしまいました。(普段の生活では車で移動することがほとんどなので、私の場合はあまり水疱ができません。病状は個人差が大きいです。)
動くだけで、水疱ができて痛みを伴うのですから、必然的に家に篭りがちになります。
しかし、「患者会のためにできることがある」と考えるだけで不思議と足が動きました。
私が運営側として患者会の活動に参加するようになったのは、ごく最近です。
悩むことも多いですが、今回のような素敵な出会いがあると「また頑張ろう」と思います。
1日でも早い根治・治療のために、自分ができることは「なんでもやってみよう!」心を新たにしました。
記事編集:しおり

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